「ライフイズビューティフル」なる映画

「ライフイズビューティフル」なる映画

出典 amazon.com

【ライフイズビューティフル】

性描写なし、暴力ややあり

(あらすじ)

時は1939年、第二次世界大戦前。ユダヤ系イタリア人のグイドは、小学校の教師ドーラと駆落ち同然で結婚し、愛息ジョズエと三人で慎ましくも平和な日々を過ごす。

しかし、突然ナチスにより収容所に連行されることとなりドーラとは別々の建物に軟禁されることとなる。何も分からない息子に対し、グイドは一つの嘘をつく。それは「これは兵隊の役をしている大人の言う事を聞くゲームである。1000点取れば優勝、商品は戦車である」…と。そして息子にこの絶望を知らせまいと、グイドは嘘を突きとおすのであった。

やがて戦争は終結を迎えるが、家族三人は果たして無事に元の生活に戻れるのか。前半のコメディタッチと後半の悲劇が織りなす、笑いと涙の圧倒的感動作。

【感想】

前半「この始まり良き。愉快愉快」                中盤「やや!ややや!?」                    後半「(´Д⊂グスン」

実は、二回目の視聴なのだが、一回目の記憶もなんとなく「重かった」ので長い間そのままだったのよ。ただ、せっかくブログで是非観てほしい映画を紹介しておるのにこの映画も避けては通れぬ道なのじゃ。許せよ我が心。

そもそも、ナチスドイツ、ユダヤ人迫害、ホロコースト等は映画には重すぎる題材であるし、描ける範囲も限られてくるはず。だからこそ、本作でもあまりに生々しい表現は使わず、観客が耐えられる程度に抑えられている。そうでないと映画は、ほぼドキュメントになってしまう訳で…。

始まりはとても良い。始まりの音楽はいつ聴いても心地よいし、忘れない。コメディタッチで予定調和的で非現実的、まさにエンタメ。映画は非現実的だからこそ、自由な脚本が書けるわけで、それが良いのじゃ。「こんなことありえないよ(ふっ)」等とのたまうのは無粋よの。

結末はあっさりとしたものにはなっているものの、父親の「愛することとその責任」が痛い程伝わってくる。そして、「真に大切な嘘」が存在することもまた教えてくれる。

「ごめんな、うちにお金がなくて。自転車一つ買ってあげれない…」と嘆く親の愛もあれば、

「息子よ!段ボールで飛行機を作ったぞ!世界で一つの飛行機だぞ!」と笑う愛もある。

この映画は結末がどうとか、収容所の様子が正確かどうか等はあまりこだわらないようにできておるのぅ。

麻呂には「人生は美しい」というよりは「生き方が美しい」映画。前半、後半通じて、この素晴らしいフィクションから沢山の学びを得たのじゃ。

陰惨なシーンは抑えられておるから、是非観てたも!

ではでは、皆に幸あらんことを。